トメアスーリポート8 ピメンタとアサイーとカカオ
元組合長の峰下興三郎さんの畑では、
胡椒・カカオ・アサイーが同時に育てられています。
アグロフォレストリーと言われる新しい農法です。
背の高いアサイーの陰にカカオの木を植えて、
カカオの木と木の間に胡椒を植えています。
胡椒の単作だけではなく、数種類の作物を混作することによって、
収益も安定しますし、農地も有効に活用することができます。
このアグロフォレストリー農法は、
環境保護や継続的な農地利用の点でも注目を集めています。
峰下さんはブラジル人労働者も二人雇って、
これらの作物を栽培しています。
広大な畑の周りは鋭いトゲのある草でおおわれています。
アサイーの取り入れの時期になるとどこからともなく畑泥棒がやってくるのです。
「こうやってね、畑の木の一本一本、状態を見てやるのがなにより楽しくてねえ。
でも畑が広いから回りおおせないんだよ。」
と剪定に余念がない様子です。
にこにこしながら本当に嬉しそう。
隣には番犬が寝転んでいます。なんとものどかな風景。
水はけのあまりよくないこの土地は、アサイーの栽培には不向きだったのですが、
峰下さん自ら排水溝を作って水が逃げるように工夫したのだそうです。
●(写真)収穫前の胡椒の実とカカオの実。
アマゾンの光を浴びてどちらもパンパンに詰まっている。
「アグロフォレストリって言葉がありますが、
どれだけの面積に何と何を植えたらよいという明確な答えはまだ出てないんです。
毎日が研究ですよ。カカオは食べたことがありますか。」
そう言って、目の前で大きなカカオの実を割って中身を食べさせてくれました。
種の周りにある白くてねばねばした果肉の甘さが口の中に広がります。
乾燥させたあとにチョコレートのために使うのは硬い種の部分。
説明を聞かせていただきながら、大きな畑を車で一周して庭に戻ってきました。
●(写真)カカオの実。腰に差した山刀で割ってくれた。
収穫した胡椒の実が青いシートの上に干してありました。
若い胡椒の木も庭に並んでいます。
「こちらが今年植えた苗でしょ。
それからこちらが去年の苗。
実がいっぱいついているのがあるでしょ。でも長さが足りない。
長くて実がついてるもの、両方よくばりたいけどそうはいかないんですよね。
なんでもいいものなんてなかなかできないんだよ。」と笑いました。
峰下さんは石川県で働いていた経験があります。
畑の面倒は長男に任せて、出稼ぎ者として、
カニかまぼこを作る工場で働いていました。
トメアスーの冬の時代、多くの人たちが日本へと出稼ぎに行きました。
「石川県は海の食べ物がおいしかったでしょう。」と聞くと
「一人暮らしの出稼ぎ者だから、あんまり贅沢はしなかった。
日本はいいね。一人暮らししてもおかずに不自由しないもんね。
スーパーにいくといろいろ売っているでしょ。」と答えてくれました。
「また来てくださいね。」と言って畑に戻った峰下さん。
実は熱帯作物専門家として
ドミニカ共和国に派遣された経験もあるすごい方なのです。
トメアスーの土地にこだわり続けて生活しています。
●(写真)庭のシートの上で乾燥させている胡椒の実。この時点ですでにものすごい辛さだ。
●(写真)「あんまり大きくない畑だもんで恥ずかしいだけどね。」って
謙遜して言いますがとても大きい畑なのだ。
胡椒・カカオ・アサイーが同時に育てられています。
アグロフォレストリーと言われる新しい農法です。
背の高いアサイーの陰にカカオの木を植えて、
カカオの木と木の間に胡椒を植えています。
胡椒の単作だけではなく、数種類の作物を混作することによって、
収益も安定しますし、農地も有効に活用することができます。
このアグロフォレストリー農法は、
環境保護や継続的な農地利用の点でも注目を集めています。
峰下さんはブラジル人労働者も二人雇って、
これらの作物を栽培しています。
広大な畑の周りは鋭いトゲのある草でおおわれています。
アサイーの取り入れの時期になるとどこからともなく畑泥棒がやってくるのです。
「こうやってね、畑の木の一本一本、状態を見てやるのがなにより楽しくてねえ。
でも畑が広いから回りおおせないんだよ。」
と剪定に余念がない様子です。
にこにこしながら本当に嬉しそう。
隣には番犬が寝転んでいます。なんとものどかな風景。
水はけのあまりよくないこの土地は、アサイーの栽培には不向きだったのですが、
峰下さん自ら排水溝を作って水が逃げるように工夫したのだそうです。
●(写真)収穫前の胡椒の実とカカオの実。
アマゾンの光を浴びてどちらもパンパンに詰まっている。
「アグロフォレストリって言葉がありますが、
どれだけの面積に何と何を植えたらよいという明確な答えはまだ出てないんです。
毎日が研究ですよ。カカオは食べたことがありますか。」
そう言って、目の前で大きなカカオの実を割って中身を食べさせてくれました。
種の周りにある白くてねばねばした果肉の甘さが口の中に広がります。
乾燥させたあとにチョコレートのために使うのは硬い種の部分。
説明を聞かせていただきながら、大きな畑を車で一周して庭に戻ってきました。
●(写真)カカオの実。腰に差した山刀で割ってくれた。
収穫した胡椒の実が青いシートの上に干してありました。
若い胡椒の木も庭に並んでいます。
「こちらが今年植えた苗でしょ。
それからこちらが去年の苗。
実がいっぱいついているのがあるでしょ。でも長さが足りない。
長くて実がついてるもの、両方よくばりたいけどそうはいかないんですよね。
なんでもいいものなんてなかなかできないんだよ。」と笑いました。
峰下さんは石川県で働いていた経験があります。
畑の面倒は長男に任せて、出稼ぎ者として、
カニかまぼこを作る工場で働いていました。
トメアスーの冬の時代、多くの人たちが日本へと出稼ぎに行きました。
「石川県は海の食べ物がおいしかったでしょう。」と聞くと
「一人暮らしの出稼ぎ者だから、あんまり贅沢はしなかった。
日本はいいね。一人暮らししてもおかずに不自由しないもんね。
スーパーにいくといろいろ売っているでしょ。」と答えてくれました。
「また来てくださいね。」と言って畑に戻った峰下さん。
実は熱帯作物専門家として
ドミニカ共和国に派遣された経験もあるすごい方なのです。
トメアスーの土地にこだわり続けて生活しています。
●(写真)庭のシートの上で乾燥させている胡椒の実。この時点ですでにものすごい辛さだ。
●(写真)「あんまり大きくない畑だもんで恥ずかしいだけどね。」って
謙遜して言いますがとても大きい畑なのだ。
by amazontoshimin
| 2011-07-25 08:39
| 日系社会のおはなし